私の物語:発酵の深みで光を見つける

個人的な悲しみと、癒しを求める旅が、どのようにSAKEGLOWの誕生につながったのか。


第1章:ターニングポイント

23歳でカナダに移住し、美容学校に通って、エステティシャンとして働きました。仕事は大好きでしたが、職場環境は過酷でした。ネイルやヘア部門と共有していた職場の空気は、化学物質の臭いで満たされていることがよくありました。

そんな中、悲しい出来事が起こりました。最初の子どもを、妊娠33週で亡くしたのです。人生で一番暗い時期でした。原因は分からないままでしたが、私は自分自身と、化学物質の多い職場環境を責めずにはいられませんでした(それが本当の原因だったのかは、今も分かりません)。その後、2人の元気な息子に恵まれた時、私は誓いました。「私たちの暮らしから、有害なものをできるかぎり取り除こう」と。オーガニックの食べ物に切り替え、自然派の日用品を選び、デトックスを学び、肌には自然由来のものだけを使うようになりました。結果ははっきりと現れました。ひどかった手の湿疹が治り、慢性的な赤みが薄れ、肌はこれまでにない強さを手に入れました。その時、本当の美しさは内側の健康から生まれるのだと気づいたのです。

第2章:ひらめきの瞬間

自然なケアを探す中で、日本の古い言い伝えを思い出しました。「酒蔵で働く人の手は美しい」。私はカナダで酒粕を使って試し始めました。すぐに肌が驚くほどうるおい、ふっくらするのを感じました。でも、生の酒粕は扱いにくく、毎日使うのは大変でした。もっといい方法があるはずだと思いました。

日本から酒粕パウダーを取り寄せ、水で溶いてみましたが、ゆるすぎました。その時、ふとひらめいたのです。いつも使っていたクレイマスクにパウダーを混ぜてみると、テクスチャーは完璧。肌は輝きました。その瞬間、SAKEGLOWが生まれたのです。

第3章:思い込みを超えて

スキンケアブランドを作るには、主役となる素材を深く理解する必要がありました。そこで日本酒を本格的に学び始めました。子どもの頃、私にとって日本酒は「おじさんの飲み物」。強くて、きつくて、頭が痛くなるものだと思っていました。でも、カナダでスパークリング日本酒を飲んだ時、世界が変わりました。フルーティーで、繊細で、エレガントだったのです。魂を込めて酒を造る職人たちのこと、そして国内消費の減少で伝統的な酒蔵が消えつつあるという切ない現実を知りました。

また、金沢工業大学の尾関健二教授にも出会いました。教授は、日本酒の発酵から生まれるα-EGと肌の関係を研究されてきた方です。教授の願いは、α-EGがまず海外で認められ、それから日本で改めて価値を見直されること。教授からの励ましは、私にとって大きな支えになっています。

私はただスキンケアを作っているのではなく、伝統を守っているのだと気づきました。

第4章:新たな始まり

SAKEGLOWは、バンクーバーの地元のクラフトフェアから小さくスタートしました。ブランドが育つにつれて、私のビジョンも広がっていきました。ただ商品を売るだけでは足りない。酒蔵を直接支えたい。世界中の女性にとっての日本酒のイメージを変えたい。そう思うようになったのです。

そこで、一度立ち止まることにしました。時間をかけてブランドを見直し、スキンケアラインとしてだけでなく、日本の精神を伝える場として作り直しました。そして今、SAKEGLOWは新たな思いとともに再スタートしました。日本の発酵が生む「輝き」をあなたの肌に届け、それを支える造り手たちの美しい物語を分かち合うために。

第5章:YuBi

2025年の終わり、私は突然、自分の美容液を作りたいと思いました。その2週間後、母が突然亡くなりました。母の名前は優美子(Yumiko)。YuBi(優美)という名前は、母の名前から生まれました。

美容液を作るプロジェクトはすでに始まっていて、私は母と一緒にこの美容液を作っていくような気持ちで、悲しみを抱えながらも歩き続けることができました。あのタイミングは、単なる偶然とは思えません。これは科学で証明したい話ではなく、私自身の大切な感覚です。

完成したYuBiが日本から届いたとき、私は一人で作ったのではなかったと気づきました。美容液を処方してくれた会社の担当者、酒粕由来の原料を開発した高研の担当者、酒蔵の方々、容器の製作やデザインを支えてくれた方々。日本でサンプルを受け取り、そのたびにカナダへ送ってくれた父。そして、いつも私を支えてくれる夫。YuBiはたくさんの人の手によって生まれた美容液です。心から感謝しています。

だからYuBiは、私にとってとても特別な美容液です。SAKEGLOWが再スタートして最初の商品がYuBiで、本当に良かったと思っています。そして、YuBiに価値を感じてくださるお客様に、心から感謝しています。

この旅に加わってくださり、ありがとうございます。